マリで受け継がれ、世界で新たに解釈される模様。
マリのバマナの女性が娘に泥染め布の作り方を教えるとき、ことわざや歌を表す模様も伝えました。身近な物をもとにした形は、組み合わせることで意味を持ちます。娘は描き方を覚えると同時に、その模様が何を語るかも学んだのです。
知っている模様を布に表すには、明るい形とその周囲の暗い空間を一緒に考える必要がありました。まず植物の染液に布を浸し、鉄分を含む泥を塗ったところが暗く染まるようにします。形のまわりへ泥を置き、塗らなかった部分を漂白すると、暗い地の上に明るい柄が浮かび上がります。
その知恵は、見慣れた形を新しい方法で組み合わせ、独自の模様を作ることにもつながりました。今も泥染めの柄は世界の布づくりに影響し、手描きのボゴランは美術品として収集されています。古い布を使った一枚には、最初のつくり手が描いた模様が、次の暮らしへ引き継がれています。