テキスタイルライブラリー
伝統の布づくりを知ることが、今また面白い。
伝統の布づくりを知ることが、今また面白い。
布選びが会話になる時代。
モロッコの女性たちは世代を超えて刺繍を教え合い、暮らしのための布を作ってきました。
スワート渓谷では、母から娘へ刺繍の見本布を通して家族の模様が伝えられました。
撚らない絹糸はなめらかな光沢に、撚った糸ははっきりとした線の表現になります。
鮮やかな赤を生み出した原点。
スコットランドのトルコ赤染めは、インド向けのペイズリーや英国向けの中国風模様を生みました。
遠方の買い手の好みに合わせることで、各地の手仕事は新しい交易用の布を生み出しました。
裏面こそが傑作になるとき。
明治時代(1868〜1912年)の職人たちは、伝統技法と鮮やかな新しい染料を組み合わせました。
水を含ませた火消半纏の厚い木綿は、火消たちの身体を熱から守りました。
柿渋染めの茶色は日光で深まり、布には耐水性と丈夫さをもたらします。
日々の仕事着に美しさを見いだした民藝の収集家たちが、その手仕事を新しい世代へ伝えました。
堺更紗の地には霰のような細かな点を敷き詰め、大きな文様にもう一つの模様を添えることがあります。
型染めでは、切り抜いた形が、染まる場所と染まらない場所を決めます。
インドの布から着想を得た日本の職人たちは、独自の色彩豊かな和更紗を生み出しました。
藍甕から出したばかりの布は黄緑色。空気に触れると青く変わっていきます。
直し続けた跡が、そのまま布の表情になる。
柿渋で丈夫になった型紙は、細かな切り抜き模様を何百回もの染色に使えました。
型染めでは、糊が染料を防いで柄を残し、洗い流すと模様が現れます。
野良着には、都市から北国の農村へ運ばれた古い木綿が使われることもありました。